一生ものの
「機械式腕時計」を作ろう
機械式腕時計組立体験ですが、現在新モデル準備のため、しばらくお休みとさせていただきます。
準備が出来次第、ホームページ及びSNS等でお知らせいたします。
日本近代時計発祥の地、
国家資格を持つ技師の指導で、ムーブメント部品を一から組み立てます。
どの部品がどんな役割をするか、わかりやすく解説しますので、
時計の仕組みを同時に学ぶことができます。
完成した時計は当日お持ち帰りいただけます。
※7月下旬から文字盤が青色に変更になります。
GALLERY ギャラリー
STORY 下諏訪と時計の物語
水運儀象台
(すいうんぎしょうだい)とは
水運儀象台とは、時計と、天体観測装置が一緒になった高さ12メートルの「天文観測時計」です。中国北宋時代、およそ900年前に造られた図面を元に、下諏訪町に復元されました。
機械式時計のルーツと呼ばれる水運儀象台の動力源は、その名の通り、水。本来は水車が水を注ぎ込む仕組みですが、下諏訪町では凍結してしまうため、モーターで水を汲み上げて動かしています。
しもすわ今昔館 おいでや 時計工房 儀象堂では、毎正時に水運儀象台のデモンストレーションを行っています。時の札を持った人形が規則的に動き、時を告げる鐘を鳴らすカラクリをぜひご覧ください。
三層になっている水運儀象台の内部の見学も可能です。二階には、「渾象(こんしょう)」といわれる、天球儀があります。こちらも水駆動により、実際の天体と同じように回転する仕組みです。最上階にある天文台「渾儀(こんぎ)
と併せて利用すると、星座の位置を観測できる仕組みになっています。
※最上階は、一般の見学はできません
水運儀象台の歴史
水運儀象台は、1092年、北宋の都・開封に作られました。第七代皇帝哲宋が北宋で最高の科学者だった蘇頌に命じて造らせた時計塔でした。時計といえば、水時計や日時計などしかなく、正確な時刻がわからなかった時代でしたが、水車を動力として動く水運儀象台は、正確なだけではなく、天体観測ができるという、世界最先端の時計でした。権力の象徴だった水運儀象台。皇帝は、水運儀象台を使って人々に時を知らせるとともに、暦を作り、天体観測に基づく占星術を用いて、国を統治しました。そんな驚くべき技術を駆使した水運儀象台でしたが、完成から30年ほど稼働した後、敵国により盗まれ、破壊されてしまったと伝えられています。
水運儀象台の復活
長年、歴史の闇に埋もれていた水運儀象台でしたが、幸いにも蘇頌が書いた「新儀頌法要」という書物に、その詳細な図面が残されていました。
そして、900年の時を経た1980年後半、京都大学で水運儀象台の研究が始まりました。後に、精工舎の技術者であった土屋榮夫氏が研究に加わり、「新儀頌法要」の解読に成功。土屋氏は1993年に行われた日本時計学会で「水運儀象台の復元」という論文を発表しました。その発表をたまたま聴いていた下諏訪町の関係者が、ぜひ、下諏訪町で復元したいと発起し、京都大学と、セイコーエプソン、下諏訪町の三者が連携して復元へ向けて動き出しました。セイコータイムシステムによる最先端の技術、新潟の鉄鋼技術など、日本の匠の技を結集した水運儀象台の建設には、約3年の年月を費やし、1997年、遂に完成しました。
COLUMN 諏訪と時計の深い関係
標高が高く、冬の寒さが厳しい諏訪湖周辺は、湿度が低く、晴天率が高い所です。のちに「東洋のスイス」と呼ばれるほど発展した諏訪の時計産業は、山崎屋時計店(現株式会社ヤマザキ)の山崎久夫氏の熱意から始まりました。山崎屋時計店では、戦時中に、服部時計店(現セイコーホールディングス株式会社)の時計を製造していた第二精工舎の委託で、腕時計の組み立てを開始。さらに、山崎氏はこの時計組み立てを諏訪の地域産業にしようと、昭和17年、第二精工舎の協力工場、有限会社大和工業を設立しました。当初は味噌蔵を改造しただけの粗末な工場でしたが、その後第二精工舎の疎開先として諏訪が選ばれ、終戦後も第二精工舎諏訪工場が諏訪に残った背景には、この工場の存在が大きく起因したといわれます。
そして、昭和34年、第二精工舎諏訪工場と大和工業は合併し、諏訪精工舎(現セイコーエプソン株式会社)となり、諏訪の時計産業は「東洋のスイス」と呼ばれるまでに発展したのです。
時計作りのスピリットを
あなたへ
水運儀象台の復元に当たって、下諏訪町の関係者は1996年に初めて中国開封市を訪問。その後も、両市の関係者が互いに訪問し合い、交流関係を深めてきました。そして、2002年には下諏訪町長と開封市長の間で「友好交流議定書」が調印されるに至りました。こうして、水運儀象台は日中の交流を深めるきっかけともなったのです。
水運儀象台を見れば、古代中国に思いを馳せ、その素晴らしさに感動するはず。ここ下諏訪は、時計作りに情熱を捧げた先人たちのスピリットを感じられる町。
機械式腕時計は、電池を交換しなくても、一生使い続けることができます。しもすわ今昔館 おいでや 時計工房 儀象堂で、世界に唯一、あなただけのオリジナルの腕時計を作りましょう。
ACCESS アクセス
しもすわ今昔館 おいでや 時計工房 儀象堂 SUWAKO WATCHI&CLOCK MUSEUM
〒393-0000長野県諏訪郡下諏訪町3289
TEL 0266-27-0001
しもすわ今昔館 おいでや 時計工房 儀象堂は時計のふるさと諏訪で時計組立体験工房を持つ、時と時計のミュージアムです。
【開館時間】9:00~17:00(12月~2月 9:30~16:30)
【入館料】大人 600円/小中学生 300円
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障がい者割引あり(手帳提示)
大人 300円/小中学生 150円
障がい者お一人につき、付き添いの方も同料金です。